ピカードさん、お年を召して、ロキュータス時代のトラウマが爆発していて、お気の毒。
最初からネタバレで突っ走っているので、ご注意ください。
アンドロイドがみる悪夢
今回はソージの子供の頃の夢からスタートします。
雷がガンガンなっているのが怖くて、お父さんの研究室に入ると、実験台の手前に植えられている蘭の花が並んでいて、その先にでお父さんが何か実験をしていて、お父さんに見つかって名前で大声で呼ばれたのをきっかけに、目が覚めます。
横に寝ているロミュランスパイのナレクに、その悪夢を繰り返し見ていることを伝えるソージ。
すっかり彼氏と彼女の関係が定着しております。ソージはナレクの彼の隠し名を知りたがり、ナレクははぐらかしながら、ソージの夢が現実の思い出なのか、想像の世界なのかを確認して、立ち去ります。
ロミュラン人には、外向けの個人名と大事な人にだけ伝える内向きの個人名の2種類があるらしいですが、これも外向けの名前と家族の間での呼び名の2種類がある中国人みたい。この前のロミュランの避難先の村が中国の時代劇っぽかったことにも通ずるものがあります。
ウソつきのジュリアーティ
自分が殺したマドックス博士の死の経緯をピカードさんとエルノアに説明します。
「ウソがつけない」タイプだから、「ウソをついていない」範囲で事実を伝えるスタイル?
マドックス博士から人工知能の禁止令の裏にある真実を調べるためにソージをボーグ遺跡に送ったことで、一行の次の目的地はボーグ遺跡になったわけですが、ピカードさんはボーグに拉致されてボーグに変えられた過去があります。『スタートレック:ネクストジェネレーション、S3Ep26とS4Ep1、The Best of Both World』
当時、心の休息の為にフランスの実家に戻ったりして、その後はトラウマはないと言い張っていたのですが、前回のエピソードの終わりにセブンに人間性を完全に取り戻せたか?と聞かれて、お互いに取り戻そうと努力を続けているよね。っと、まだトラウマがあることを打ち明けていましたが、ジュリアーティ博士との会話が続けられなくなる程に激高し、ホロスイートに戻った後もゼイゼイ言ってました。
自室に戻ったピカードさんは、ボーグ遺跡のことを調べ、そこにヒューがいることが分かります。
若かりしころ、自分がロキュータスにされたころの画像を見つけ、呆然としてしまいます。今と昔のピカードさんの顔が重なる演出は、その頃のツライ気持ちも重なっていることが伝わってきて、心が痛みますな。
イルモディック症候群の影響で、ムードスイングが大きくなっているのに加え、ムリに我慢していた分、トラウマがリバウンドで大きくなっている感じなのでしょうか?
ジュラーティーとリオスが…
眠れなかったジュラーティーと上半身裸でリフティングしているリオスは、どうでもいい会話の後、間違いを起こしに行っていました。
元カレを殺した翌日に新しい人ですか、ジュラーティー博士、最低ですな。
この設定、ほんといらない。
アンドロイドの「潜在意識」
You are in love with her, with it.
ナレクが本当にソージを好きになっていることを察した姉。ソージが「it」、つまりモノ扱いします。
ナレクの調査進捗が遅いので、自分のやり方でやると言いに来た気持ち悪いナレク姉に、アンドロイドであるソージが夢を見る理由を考察するナレク。
すべての人口生命体はデザインされたように動く、ソージの神経機構は自動計算式で、常にその時の最適解を導き出す、でもそれって人間にはできない事なので、違和感が残ります。その違和感(認知的不協和)は何処へ行くのか?
彼女はアンドロイドでありながら、「潜在意識」を持ち、夢を見ている間に処理されていて、それは誤作動ではなく、脆弱性だと指摘します。
ソージの夢を聞き出せれば、自己防衛プログラムを発動させることなく、彼らの目的である「敵の本拠地」の場所を聞き出すことができるハズ。
会話の間にルービックキューブを解くナレクでしたが、解いた後に仕掛けから出てきた女性は「心の底に隠された女性(=気持ち悪い姉)」でしょうか?
うげー。
やっぱり気持ちがわるい姉弟です。
ラフィの外交手腕
かつての同僚に頼んでピカードさんがボーグキューブに入れるように手配してもらうラフィ。
交渉が上手い!
スタートレックと言えば、基本は争いを避けて外交で解決する主義ですから、元ファーストオフィサーのラフィの外交手腕が優れているのは、とても説得力がありますね。
でも、息子さんとの一件がショックで薬物を再開し、飲んだくれるラフィ。
それを言葉少なく慰めて寝かしつけるリオス。
そうそう、こういう暖かくさわやかな友人関係とか、もっと増やしてください!!
自分の異質さに気づき始めるソージ
悪夢を見続けていることをナレクに相談するソージ。ナレクは「ソージが毎日70秒きっかりお母さんと通話していることが、特異な現象として報告が上がってきている」と打ち明けます。
それで自室の持ち物を統べたら全て歴史が「37か月」で、自分の違和感に気づいて混乱します。
ヒューとxB
ボーグ遺跡に乗り込んだピカードさんは、拉致された時のフラッシュバックが襲ってきて、元ボーグたちが自分が襲っているのだと勘違い。ヒューの「通路から落ちないように助けようとしているだけだよ。」という叫び声に我に返ります。
病気由来の幻覚ですね、進行がひどいのかも。
ヒューとピカードさん感動の再会!!
ところで、ヒューは日本語訳では、ブルーという名前みたいですけど、関連記事「【ネタバレ全開】I Borg、S5 E23、スタートレック:ネクストジェネレーション」にも書いた通り、命名の由来は「You, you…, you……, hugh, Hugh!」ですから、私はこのジョルディーが与えた音に近い方の名前を使い続ける事にします。
元のエピソードでも自己犠牲で思いやりがある青年だったヒューが、大人になっても人懐っこい笑顔や、優しい言葉、励ましの言葉を繰り出してくるのは、じわーっと暖かい気持ちになります。
元ボーグ、ex-borgでxBと呼ばれ、今の世の中で最も嫌われている種族となってしまっているようですが、自分にとってのツライ過去が詰まっているボーグ遺跡で元の仲間を救う活動を行っているとの事。
残りの生命体とかなり考え方が違うけど、ボーグは1つの集合意識で、チームワーカーですから、思いやりが深くても不思議ではないですね。
覚醒するソージ
ナレクとロミュラン儀式部屋に籠り、悪夢の解釈を試みるソージ。
儀式の前にナレクの隠し名を教えてもらいます。
あー。フラグだ。フラグ…
ナレクに促され、自分が生まれた研究施設の場所をロミュランスパイに教えてしまい、挙句には殺されかけます。
殺す側のナレクは背中を向けて号泣しています。
そしてようやく覚醒します。
床をぶっ壊して、ピカードさん達と合流。
どうやって探し出したのかよくわからぬ忍者エレノアも合流しますが彼はピカードさんの転送先が追ってくるタルシアーに発覚しないようにボーグキューブに残ります。
クワットミラット vs タルシアーの仇敵対決ですね。
うん。しっかりヒューを守ってください!って感じ。
ボーグクイーンの転送装置をヒューが準備し、リオスらと合流地点を伝え、ソージと共に転送装置をくぐったところで終わります。
最後に
荘厳な映像なのに、目が当てられないほどチープなストーリーのSFミステリー政治メロドラマですが、私の方でもお気に入りのキャラが酷い目にあったりしなければとてもいいエピソードだと思える相当チープな視聴者ですな。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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